サフィレットレヴェイユ(1) 甲州貴石切子で生まれ変わったサフィレット たち(シミズ貴石さん、深澤陽一さんとのコラボレーション)

サフィレット
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フランスの倉庫で眠っている間に割れてしまったり、
かけてしまったダメージのあるサフィレットたちを連れて山梨県甲府のシミズ貴石さんを訪ねて

フランスの倉庫で発見されたアンティークのサフィレットのルースたちは、アンドロメダの涙などのジュエリーになりロゼを代表するコレクションになりました。前回のお話

その一方で、割れてしまったり、欠けてしまったダメージのあるサフィレットが残りました。ダメージがあっても貴重なものではあるのですが、ジュエリーにするクォリティではありませんでした。ダメージのあるサフィレットたちを生き返らせてあげたいと思い、以前からお付き合いがあり職人技をレスペクトしているシミズ貴石さんにご相談しました。

山梨県が誇る研磨師の清水幸雄さんが代表のシミズ貴石さん。山梨県の宝飾産業はかつて甲府市近郊の金峰山一帯から水晶が産出したことから始まったと言われています。江戸時代に京都から水晶の研磨技術が伝わり、明治時代にら水晶の採掘、研磨、商売と甲府市の宝石産業の基礎ができました。大正時代には水晶の原石が枯渇し、輸入水晶を使い水晶細工やジュエリーに加工されたものが海外に輸出されました。

【甲州貴石切子】
シミズ貴石さんと深澤陽一さんによる甲州貴石切子の天然石たち。

割れてしまっているサフィレット たちに、この特別な甲州貴石切子のカットをほどこしていただくことになりました。

甲州貴石切子は、表面カット面をシミズ貴石の清水幸雄さんがファセットカットを、深澤陽一さんが裏面から切子細工をほどこした特別なカットです。

神の手と呼ばれる清水幸雄さん。

清水幸雄氏 1951年10月26日生まれ
(株)シミズ貴石代表取締役専務 
山梨県ジュエリーマスター 
一休宝石研磨士の資格をもつ

2015年厚生労働省認定 現代の名工 
2016年黄緩褒章を受賞

清水幸雄さんは「手擦り」という甲府の伝統的で特別な研磨方法でカットをほどこします。

【手擦り】石を手に持って、平面研磨機に直接当てて研磨する技術。手先の感覚と摩擦の音だけで研磨する、世界でも甲府の職人だけができる難しい技術

切子細工をほどこす深澤陽一さん。

深澤陽一氏(ジュエリークラフトフカサワ)
1967年7月14日生まれ 
山梨県立宝石美術学校卒業 
山梨県知事認定ジュエリーマスター
一級宝石研磨士ならびに伝統工芸士資格を持つ

宝石に細かい切子細工を手作業で加工する深澤さん。器の切子と違って、小さいのと天然石は加工が難しいそうです。

割れてしまったダメージのあるサフィレットたちが清水幸雄さんと深澤陽一さんの研磨技術で生まれ変わりました。

ロゼ・リュネールのサフィレットレヴェイユのジュエリーたち。サフィレットを甲州貴石切子の技術でリカットしていただき、神戸の宝飾職人さんに手作りで一点もののジュエリーにしていただきました。

左 清水幸雄さんによるカットはノーマルの星のようなファセットカット、深澤陽一さんによる切子細工は暁。18金でローズカットダイヤモンド4石をセッティングして、宇宙の惑星のようなデザインに仕上げました。sold out

右 清水幸雄さんによるカットは月型切子、深澤陽一さんによる暁の切子細工で作り上げた美しい月。ローズカットダイヤモンドの星と組み合わせて、月と星のリングへ。sold out

中央 清水幸雄さんによるカットは五芒星、深澤陽一さんによる炎(ほむら)のうずまきのような切子細工。神戸の職人さんに、瑠璃玉のお花を渡して、プラチナと18金にパープルの色彩が入るように手作りでジュエリーにしていただきました。瑠璃玉は宝石という意味のアザミのお花です。サフィレットの甲州貴石切子の上に佇む瑠璃玉は、星の王子様の星に咲く薔薇のような存在感です。available(2023/10/1現在)

清水幸雄さんとロゼ・リュネール太田

深澤陽一さんとロゼ・リュネール太田

次の記事ではシミズ貴石さんによるサフィレット のサクラインカットとダンデライオンカットのお話をしますね。

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